さいたま市の障害者福祉ガイド｜支援内容・割引制度・相談窓口を総まとめ

市役所での障害福祉を担当する窓口

区役所で対応している主な手続き
• 障害者手帳の申請・更新：

障害者手帳（身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳）の申請・更新：交付や更新申請時には医師の診断書が必要です。

• 医療費助成制度（自立支援医療費）の申請：

医療費の自己負担軽減を受けるための助成制度の申請を受け付けています。

• 福祉タクシー券の交付：

移動が困難な方に交付されるタクシー利用券の申請窓口です。

• 各種控除や税に関する証明：

障害者控除に必要な証明や税に関連する手続きを行います。

生活に欠かせない制度の多くは区役所の障害福祉課で対応しています。
困ったときはまず窓口に相談することが、制度利用への第一歩です。

さいたま市は政令指定都市であり、10区すべてに障害福祉課が設置されています。
居住区ごとに申請ができるため、市民にとって利便性が高い点が特徴です。
また、タクシー券やリフト付きタクシーの助成など移動支援系の手続きも区役所で一括対応しています。

計画づくりをサポートする「相談支援事業所」とは？

相談支援事業所は、障害のある方が自分に合った福祉サービスを利用できるように「サービス等利用計画」作成や、制度全般の相談、支援を担います。
「どのサービスを選べばいいのか」「申請の順番がわからない」といった疑問に答えてくれる存在です。

相談支援事業所でできること
• サービス等利用計画の作成：

就労支援や生活介護などを利用するための計画を一緒に立てます。

• 制度やサービスの情報提供：

障害者手帳や助成制度、生活支援など、利用できる制度を分かりやすく説明します。

• 利用調整・連絡：

複数の事業所や機関との調整を代行し、スムーズにサービスを受けられるようにします。

• 継続的なモニタリング：

サービス利用後も状況を確認し、必要に応じて計画を見直します。

相談支援事業所は、福祉サービスを利用する際の「伴走者」とも言える存在です。
まずは気軽に相談してみることで、自分や家族に合った支援が見つかりやすくなります。

さいたま市では、区ごとに「指定特定相談支援事業所」「障害児相談支援事業所」が複数配置されています。
さらに、市公式サイトでは区別にまとめた一覧（PDF）を公開しており、自宅近くの事業所を探しやすい仕組みになっています。
また、障害福祉計画の中で「地域格差をなくす配置方針」が掲げられている点も、さいたま市独自の取り組みです。

【早見表】障害者手帳・医療・福祉・就労関連の申請先一覧

申請や相談の窓口を整理すると、次のようになります。
実際に利用する際には、居住区の区役所または指定された機関での手続きが必要です。

障害者福祉課｜さいたま市
(各区の障害福祉課窓口や制度の詳細は公式ページでご確認ください。)

医療費に関する助成制度（障害者医療費助成・自立支援医療など）

さいたま市で利用できる主な医療費助成
• 心身障害者医療費支給制度（通称：マル障）：

障害者手帳（身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳等）を持つ方等が対象で、埼玉県内等の医療機関で健康保険の自己負担分が助成されます。
対象範囲や所得制限、申請方法は「心身障害者医療費支給制度」に従います。

• 自立支援医療（精神通院医療）：

精神疾患を有し通院治療が継続的に必要な場合、医療費の自己負担が1割になります。
申請は各区役所障害福祉課で行います。

医療費の負担は生活に直結します。
これらの制度を活用することで、経済的な不安を軽減し、安心して治療を続けられる環境が整います。

出典：さいたま市公式サイト｜障害者医療費助成制度

生活を支援する給付金や税控除（特別障害者手当・所得税控除など）

生活を支える主な給付金・税制度
• 特別障害者手当：

特別障害者手当：20歳以上で著しく重度の障害があり、日常生活に常時特別の介護を要する方へ、毎月一定額が支給されます（所得制限あり）。

• 障害者控除・特別障害者控除：

所得税や住民税を軽減できる制度です。
納税者本人または扶養している配偶者や親族に障害者がいる場合に適用されます。
所得税の確定申告や年末調整で申請可能です。

給付金や税控除は直接的な生活支援につながります。
制度を知り、きちんと申請することが家計の安定に役立ちます。

出典：国税庁｜障害者控除

【公的機関の割引制度】交通・NHK・市営施設など

公的機関による割引例
• 交通機関の割引：

JRやバスなどで障害者手帳を提示すると、本人と介護者が運賃半額となります。新幹線を含むJRの割引制度も対象です。

• NHK受信料の減免：

世帯の状況に応じて全額または半額が免除されます。申請には障害者手帳や所得に関する書類が必要です。

• 市営施設の利用料割引：

体育館・プール・文化ホール・美術館など、さいたま市内の公共施設で入場料や利用料金が割引、または無料になる場合があります。

公共交通やNHK、市営施設での割引制度は日常生活や余暇活動を広げる大きな助けになります。
外出や文化活動を安心して楽しむために、ぜひ積極的に利用しましょう。

出典：障害者割引制度ご案内｜JR東日本
出典：受信料免除の対象となる方について｜NHK
出典：施設を探す・予約する｜さいたま市
(詳細は各機関の公式情報をご確認ください)

【民間サービスによる割引】携帯電話・映画館など（※利用前の確認が必要）

民間企業の割引例
• 携帯電話の割引プラン：

携帯電話の割引プラン：NTTドコモ「ハーティ割引」、ソフトバンク「ハートフレンド割引」、au「ハートフル割引」等により、障害者手帳提示で基本料金の割引があります。名称や適用条件は各社で異なるため、必ず事前に確認してください。

• 映画館の入場料割引：

市内の映画館で障害者手帳を提示すると、本人と同伴者が割引料金で利用可能です。割引額は劇場によって異なります。

民間サービスの割引は日常的に利用しやすい制度です。
ただし内容や対象条件は各社ごとに異なるため、利用前に必ず確認することが大切です。

出典：NTTドコモ｜ハーティ割引
出典：ソフトバンク｜ハートフレンド割引
出典：au（KDDI）｜ハートフル割引
(映画館の割引については各館公式サイトにて最新情報をご確認ください)

働くことを支える就労系サービス（就労移行支援・A型・B型事業所）

就労系サービスの種類
• 就労移行支援：

一般企業での就労を目指す方が職業訓練や就労支援を受けられます。

• 就労継続支援A型：

雇用契約が結ばれ、最低賃金が保障される形態の就労支援サービスです

• 就労継続支援B型：

雇用契約はなく、自分のペースで働ける福祉的就労の場を提供します。

これらの就労系サービスは「働きたい」という気持ちを実現するための重要な制度です。
利用者の体調や希望に合ったサービス選択が就労成功の鍵となります。

日中活動や住まいの場を提供するサービス（生活介護・グループホーム）

生活・住まいの支援
• 生活介護：

日中に介護や創作活動を受けながら過ごせるサービスです。

• グループホーム：

少人数の共同生活を送りながら、日常生活や自立支援を行う住まいの支援施設です。

生活介護やグループホームは、障害のある方に安心できる居場所を提供すると共に、家庭と地域とのつながりを支えます。

外出時にサポートを受けられるサービス（移動支援・ガイドヘルプ）

外出支援サービス
• 移動支援：

買い物や通院などに同行し、安心して外出できるよう支援します。

• ガイドヘルプ：

視覚障害者等が外出する際に同行し、移動をサポートするサービスです。

外出支援は「行きたい場所に行ける自由」を広げる大切な制度です。
社会参加や余暇活動を後押しする役割も果たしています。

子ども向けの支援サービス（放課後等デイサービス・児童発達支援）

子ども向け支援
• 放課後等デイサービス：

学校終了後や長期休暇に利用でき、学習支援や生活能力向上のための訓練支援を提供するサービスです。

• 児童発達支援：

未就学児向けに、発達支援や療育、生活訓練を行うサービスです。

子ども向けサービスは、将来の自立につながる大切な基盤です。
早い時期から利用することで、成長を後押しできます。

記事全体のポイントの振り返り

さいたま市の障害福祉サービス活用の要点
• 相談窓口：

区役所の障害福祉課や相談支援事業所を起点に、制度やサービスの情報を整理できます。

• 医療費・生活費の支援：

医療費助成や特別障害者手当、税の控除で生活費の負担を減らせます。

• 割引制度：

公共交通・NHK・市営施設・携帯電話・映画館など、日常生活に役立つ割引が整っています。

• 福祉サービスの種類：

就労移行やA型・B型、生活介護、グループホーム、移動支援、放課後等デイサービスなど、自分のライフスタイルに合わせて選べます。

• 情報確認の重要性：

制度の内容や条件は更新されることがあります。利用前には必ず公式サイトや窓口で確認してください。

制度やサービスを知っているかどうかで、生活の質は大きく変わります。
「まだ利用できていない制度があるかもしれない」と思った方は、まずは最寄りの相談窓口に問い合わせることから始めましょう。

さいたま市の障害福祉に関するよくある質問Q&A

よくある質問と回答
• Q1. 障害者手帳の申請はどこでできますか？

A. さいたま市の各区役所にある障害福祉課でできます。
医師の診断書など必要な書類を用意してください。

• Q2. 福祉タクシー券はどうやってもらえますか？

A. 区役所の障害福祉課に申請し、交付を受けられます。
利用回数や対象条件に制限があるため、事前確認が必要です。

• Q3. グループホームを利用したいときの流れは？

A. まず相談支援事業所でサービス等利用計画を作成し、その後区役所で手続きを行います。見学や体験利用を通じて検討するのがおすすめです。

• Q4. 子ども向けの支援はありますか？

A. 放課後等デイサービスや児童発達支援があります。学習や生活のサポートを受けられるため、子育て世帯に心強い制度です。

よくある疑問を事前に解消することで、安心してサービスを利用できます。
困ったときは一人で悩まず、早めに相談窓口や事業所に問い合わせましょう。